8. 低迷期

 

こども達もだんだん大きくなって、少しずつ手がかからなくなってきました。

 

保育園から帰ってきてからも、乳幼児期に比べるとだいぶ世話が楽になってきたので、仕事が空いた時はなるべく積極的に行動して、広場恐怖を克服しよう、とがんばっていたのですが。

 

ワタシは、行動に関して、どうも、これじゃいつまでも治らないような気がする…と、行き詰まりを感じていました…

 

「薬で、ヤツの存在を消して、それで行動できたとして、それで本当にいいのかな? それじゃあいつまでも、薬は要らないってことにならないんじゃ? 不安を感じながら行動して、それでもやっぱり大丈夫だった!って方が、自分で克服した感がある気がする…」

 

一生薬飲み続けてもいいや〜、みたいな気分でいたのですが、考える時間が出来て、いったん思い始めると、雪崩式に「これじゃ、ダメかも!」と、次々と不安に陥っていきました。これぞ、まさにヤツのしわざ。パニック障害とは困った病気です。

 


注意!!!
これを読んでいるみなさん、「私もそうしなきゃダメなんじゃ?」とか、心配しないでくださいね! 薬で発作を押さえるのは、すごく大事なことです!
一生、薬飲み続けたっていいんですよ!! 自己判断で勝手に薬を飲まなかったりすると、後で書いてますがワタシのように、たいへんなことになります。
これは、ある程度日常に薬が必要じゃなくなってきてから、思い始めたことです。万人に当てはまるわけじゃありません。

 


そんな風に思い込んでしまったワタシは…

 

「不安を感じて、行動するんだ!!!」と、無謀にもいつも飲んでいた頓服薬を飲まずに、地下鉄一駅チャレンジをしました。
「発作が起きたって死なないんだ!!大丈夫だ!!」と、言い聞かせて、予期不安でもう乗る前からドキドキMAXで乗り込んだ結果は…
死ななかったけれど(笑)案の定、発作を起こして、達成感でなく、恐怖と大きな不安だけを脳に十二分に刷り込むこととなりました…

 


不安を感じてそれを自分で克服する、ということがうまく行かなかったワタシは、もう、出口はないように感じてしまいました。、不安のままに行動したと言うことは素晴らしいことで、やり方をちょっとまちがっただけなんですが、絶望的に考えさせるのはヤツの得意技です。

 

そして、それ以来、ワタシはまたまたヤツの術中にハマり、日々、予期不安が募り、行動範囲がますます狭くなってしまいました。

 

自分の段階を把握せずに、勝手に自己判断で行動して失敗してしまった典型的な例ですね。